高齢化や核家族化、ライフスタイルの変化に伴う住まいの問題を解決してくれる家として、平屋の家が注目を集めています。そのシンプルさや機能性から、ゆったりとした印象の家を建てたい自分に合ったシンプルな家が欲しい人におススメの住まいと言えます。今回は、そんな平屋の家の素敵な魅力をご紹介していきます。
平屋の家は、ある程度敷地の広さが必要なこと、そして立地の周辺環境に住み心地が左右されます。1階のみの造りなので、窓からの採光を得るには、建物の周囲にスペースがあることや、まわりに高い建物が無い立地であることが重要です。日本の都市計画における中でも、低層住宅の良好な住環境を守るための地域である第一種低層住居専用地域などの住居系エリアが、平屋の家の立地として適しているといえるでしょう。
平屋住宅の多くは、シンプルな間取りです。家族が同じフロアで生活を共にするということは、家族の気配を身近に感じコミュニケーションをとりやすいといった効果を生みます。高齢者にもやさしいく、二世代居住や三世代居住などの大家族にも最適です。そのシンプルな動線は、生活しやすいだけでなく交流を促し世代を超えたコミュニケーションも図れ、長期的に持続可能住まいと言えます。
スカンジナビアンスタイルの流行に伴い、三角屋根のノスタルジックなものからシンプルモダン平屋デザインまで、その外構デザインは幅広く増えたといえます。特にスカンジナビアンスタイルはシンプルな機能美を兼ね備えながらも、その温かみを感じるナチュラルな外構は、田舎や郊外にあってもよりオシャレ感が際立ち、思わず立ち寄ってしまいそうな友好的な雰囲気を演出します。
こちらは西表島の平屋の家。風通しが良いという点が特徴です。空気の上下の移動が無いため、こちらのように四方に開口部を設ければ空気の循環がし易く、引き戸などで風の道をつくれば、住まい全体の通風性を高めることができます。 また、2階部分が無いため構造的に強く、地震や、特に温暖気候の立地に多いい台風などの防災面で優れています。外壁や屋根などの修繕も2階建てや3階建てに比べて行いやすく、メンテナンスしやすいのも平屋の家の特徴です。
写真: 中村絵
高齢化社会を迎えた今、段差のないフラットな空間をつくりだす、こちらのようなバリアフリー平屋の家が注目されています。平屋住宅のメリットは、上下階の移動が無いフラットな住宅のため、住居内での移動がスムーズである点です。家の中の段差がなければ、足の不自由な高齢の方や幼児期の子供も安心して生活ができます。例えば、車椅子での生活でも廊下幅を広げるなどプランニングの工夫をすれば、生活もしやすいですね。
撮影者:イクマサトシ(Techni staff)