林の中に住む。

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「林の中に住む。」, 丸山晴之建築事務所 丸山晴之建築事務所 Eklektik Multimedya Odası
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タイトルにもある「 林の中に住む」とは、丸山晴之建築事務所に新築の依頼をしたクライアントとの会話の中で、何気なく出てきた言葉でした。敷地は福井県、典型的な田舎の平野部にあり、田に囲まれた人通りの少ない集落です。敷地内に林はなく、あるのは母屋と蔵と車庫、くたびれた日本庭園と畑といったもの。建築家はどのように「林の中に住む」住宅を実現したのでしょうか?さっそくみていきましょう。

外観

こちらが外観。高さを抑えた圧迫感のない平屋建築です。積雪地である福井県の気候を考慮すれば屋根の構造材は大きくなりますが、構成を工夫することでシンプルで軽やかなデザインの切妻屋根となりました。この空気感のある軽やかさは軒先部分を通常よりも薄く仕上げているため。夏の強すぎる直射日射を防ぐと同時に眺望も確保することに成功しました。

庭との連続性

そしてこの住宅の大きな特徴が、建物の中心部が浮いているようなデザインであること。盛り土をして木々を植えた庭に見え隠れするこの建物が庭との連続性を確保し、その自然が持つ気配や通風を建物で遮らないようにしているのです。これはまた、コンクリート量を減らし環境負荷を軽減する役割も担っています。そして、あえて緩衝地帯となる縁側は設けず、北の庭と南の庭が存在感を抑えたファサードと直接繋がるようにして室内と室外の一体化を図りました。こういったことで「林の中に住む」ことを実現させたのです。

LDK

こちらが室内。横に長い平屋の形状をそのまま生かしたオープンプランのLDKです。南側と北側両面が大きく開いた開口部と庭、そして屋根は規則的に並ぶ木材が印象的な切り妻屋根。まるで大きな木の下にいるかのような心地良さと安心感のある室内です。室内においても「林の中に住む」感覚が得られることが分かります。写真右手奥がキッチンとなっています。

伸びやかな奥行き

こちらはキッチンからのビュー。この住宅の伸びやかな奥行きがとてもよく分かりますね。アイランドキッチンやダイニングテーブル、リビングのソファも建物の形状に合った横に長いものを選ぶことで、さらに奥行きを強調し、より広々として開放的な空間になりました。

薪ストーブ

土間に設置された薪ストーブは温かい家庭の象徴でもあります。ストーブを囲むようにソファや椅子を配置したくなりますが、この住宅はストーブ前のベストポジションに畳コーナーを採用!ごろんと寝転んでうとうと… そんな光景が目に浮かびますね。ストーブの背後がガラスの壁なので視線が抜け、ここでも庭との一体感を楽しむことができます。

浴室

ウッドデッキが設置された浴室はそのまま庭へと出ることができます。日光が差し込む昼間にひと風呂浴びる、そんなゆったりした時間が贅沢ですね。

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