様々な効果を住まいにもたらす天窓の魅力

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
岡本の家, アトリエ・ブリコラージュ一級建築士事務所 アトリエ・ブリコラージュ一級建築士事務所 Modern Oturma Odası
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天窓が持つ様々な魅力をご存知でしょうか?例えば、家の中を出来るだけ明るくしたくても、敷地によってはプライバシーや近隣の建物の距離などにより、なかなか明るくしづらい建物もあります。そんな時におすすめなのが、屋根をくり抜いたように取り付けられる天窓なのです。トップライトともよく呼ばれますが、設置する場所や規模によっては、外にいるかのような明るさと開放感を与えてくれます。そこで今回は、様々な効果を住まいにもたらすその魅力について紹介していきたいと思います。

天窓の場所や時間に影響されない採光性

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天窓があれば、周囲に高い建物が建っていない限り、場所はもちろん、朝や夕方を問わず日中を通して太陽の光を室内に取り込むことができます。というのも、それが無ければ、南側に窓が必要となります。たとえ南側に窓があってもプライバシーの観点からカーテンを閉めてしまうこともあるでしょう。だからこそ方位の関係ない天窓が重要な役割を果たします。こちらの住宅のように、その下にダイニングスペースを設けて、空の下で食事をしているような住まいにしてみてもいいかもしれません。

効率的な通気性

天窓を開閉可能にすれば、家全体を効率的に換気することができます。暖かい空気は上へと上昇していく性質があるので、屋根に付いている天窓を開けながら、同時に下の階の窓も開けることで、自然と上へと昇っていく風の流れが生まれて、換気扇などが必要のないパッシブ換気が可能となります。手が届かないような高い場所に取り付けられていても、自動で開閉するものや、雨を感知して自動で閉じるものもありますので、住まいに合ったシステムを選んでいきましょう。

贅沢な眺望

空に向かって開けられる天窓からは、通常の壁にある窓やバルコニーからの眺めとはまた違った格別の眺望が見られます。こちらのSWITCH&CO.が手掛けた住宅に取り付けられたもののように、大きなトップライトを開けることで室内からより贅沢な眺めを望むことができます。シンプルでミニマルなリビングから、大きなトップライトを通して、星だけが輝く眺めをゆっくりと楽しんでみてはいかがでしょうか。

高い防犯性

天窓を用いることで、壁に開口を開ける必要がなくなることから、防犯性も高められます。屋根からの侵入は、泥棒にとって危険で難しいものでありますし、屋根の上は意外と姿が見えやすい場所でもあります。こちらの齋藤和哉建築設計事務所が手掛けた住宅のように、周囲を建物に囲まれても天窓や中庭を組み合わせることで、外には閉じた高いプライバシー性と防犯性を持ちながら、室内は外見からは想像つかないような開放的で明るい住まいとすることができます。

写真:高木康広

天窓のデメリット

トップライトのデメリットとなりえることは、雨漏りとメンテナンスです。屋根に取り付ける窓ですので、施工に不手際があると、そこから雨漏りをしてしまう可能性があります。また、その掃除等のメンテナンスについても、高い場所にあるものはキャットウォークなどを設ければ、内側からに関してはそれほど問題にはなりませんが、外側からのメンテナンスは危険な作業となるので、施工と合わせて信頼できる業者にメンテナンスも頼みましょう。

まとめ

見てきたように、天窓は採光や通気や防犯といった様々な機能的なメリットを持っています。しかしそれだけではなく、太陽光の降り注ぐ明るく暖かい室内や、住まい全体を通り抜ける心地いい風といった住宅の快適性の面でも色々な効果をもたらしてくれます。また、その優れた採光性や効率的な自然換気は、電気や冷暖房を出来るだけ使用しないで生活できるエコな住まいを実現するためにも、大きな役割を担ってくれます。

写真:母倉知樹

【天窓については、こちらの記事でも紹介しています】

天窓を取り付ける前に知っておきたい基礎知識



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