捨てるだけじゃない!断捨離しやすい建築をつくる。

林 直樹 林 直樹
3DK, 松浪光倫建築計画室 松浪光倫建築計画室 Rustik Yatak Odası
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最近では多くの断捨離についてのアイディアがあふれていますが、そのほとんど多くは必要なものと不要なものを分別し、なるべく多くのものを持たないようにする、不要なものを捨てることを推奨しています。確かに断捨離の基本的な考え方は不要なもの持たない、ということに尽きます。しかし建物の観点から見ると片付けられない家は片付けられないなりの理由があります。言い換えれば片付けやすく、ちらかりにくい空間を作ることで、ものがあふれてから片付ける部屋ではなく、常に片付いた部屋を実現することができるのではないでしょうか。この記事ではそんな空間についてのアイディアをご紹介します。

もっとも綺麗な状態を想像する

大田の家, 宇佐美建築設計室 宇佐美建築設計室 Klasik Oturma Odası

もし今の家が散らかっているのであれば、もっともキレイに整理整頓されたのはいつのことでしょうか。例えば引越した直後は、少しは整理整頓されていたのではないでしょうか。引越する前には多くの不要なものを捨ててきたでしょうし、やはりキレイに整頓された状態があって、そこから徐々にものが増えてきたと思います。まず一番はじめに考えるべきは、今の家のベストな状態を想像することです。その状態を思い描きながら整理整頓を始めましょう。全くゴールの見えない片付けは精神的にも疲弊します。まずはゴールとなる状態があったことを思い出してみましょう。片付いたリビングルームのアイディアはこちらを参照してみてください。

無意識に物を置けなくする

和気町の家, 福田康紀建築計画 福田康紀建築計画 Asyatik Yemek Odası

なぜものが溢れ、散らかるのでしょうか。その原因は、無駄なものを買っているからですが、無駄なものを買ったとしても片付けられる場合は、散らかったりすることがありません。ものが散らかる原因は、ものを無意識においてしまうことです。無意識においてしまったものの結果が、ものがあふれてしまう原因です。たとえば、写真の手前のテーブルのように、テーブルとして使いつつ、畳の空間側からは椅子になるような場所を想像してみてください。テーブルの上はものがあふれがちですが、椅子の座面にものはあまりあふれないと思いませんか?そうすることで、テーブルとして使う場所が比較的キレイな状態が保たれます。写真は福田康紀建築計画の和気町の家。

掃除のしやすい建築を目指す

M4-house 「重なり合う家」, Architect Show Co.,Ltd Architect Show Co.,Ltd Modern Evler

掃除は断捨離を進めていく上で最も重要なことです。掃除がしやすい家というのはちらかりにくく、断捨離がしやすい家と言えるでしょう。それでは掃除がしやすい家とはどういうものでしょうか。例えば初めから多くのものを床に置かない。ものを床に置くことで掃除できる面積が減ってきます。それから移動しやすい家具を採用する。移動しやすい家具を置くことで、家具の下を掃除することができます。また段差が少ない空間も掃除のしやすさに貢献してくれるでしょう。空間デザインで言えば、曲線よりも直線のデザインで構成されている方が掃除がしやすいと言えるでしょう。

モノを詰め込みすぎない

将監殿の家, 株式会社ブレッツァ・アーキテクツ 株式会社ブレッツァ・アーキテクツ İskandinav Çalışma Odası

家を設計するときに、収納の量を検討することになると思いますが、そのとき、現在所有しているものの量よりも多くのスペースをとるようにしましょう。そして新しく収納する際に初めから詰め込みすぎないようにすることが大切です。ものを詰め込みすぎることで、どこに何をしまっているかわからなくなり、またあとから収納するスペースがなくなり、結果ものがあふれてしまいます。また、詰め込みすぎないことで、きれいにデコレーションできます。初めからギリギリで設計するのではなく、余裕をもたせた収納があれば、きれいな状態を保つことができるでしょう。

クローゼットをマネジメント

3DK, 松浪光倫建築計画室 松浪光倫建築計画室 Rustik Yatak Odası

クローゼットの中身をきちんと把握することは断捨離においてとても重要です。第一の理由として、洋服は面積容積ともにとても幅をとること。もう一つの理由として、クローゼットの中身を知っておくことで、洋服を購入する際に、洋服の組み合わせを考えながら検討することができることです。どんな服を何着守っているか、素材はどんなものかを知っていれば、家に同じような服がたくさんある、というようなことを避けることができます。またクローゼットをオープンにすることで、服を押し込むことが無くなりますので、もし洋服を片付けるのが苦手であれば、クローゼットはオープンにしてみるのもいいのではないでしょうか?

Photo:梅田彩華

分類して整理する

homify Eklektik Evler

断捨離の基本中の基本ですが、分類して整理することはとても重要です。家のどの場所に何があるかを正確に把握していれば、ものを探す時に、いちいち全てをひっくり返す必要は無くなります。例えば薬を保管する場所が複数箇所に分かれていませんか?同じ種類のものは同じ場所にまとめておくことで、頭に中で何がどこにあるかを把握できるので、必要なものを必要な時に使うことができるようになります。そのためには、やはり分類しやすい家具を設置することです。なるべく細かく区切られているもの使うことで、分類と仕分けがしやすくなります。大きな棚に大きな引き出しがあれば何でもかんでも詰め込んでしまいますよね。引き出しの中の分類が苦手なら、小さな引き出しが多いものを選ぶようにしましょう。他の断捨離の記事はこちらを参照してください。

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