トップライトが果たす役割まとめ

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
Tー邸, 田村淳建築設計事務所 田村淳建築設計事務所 Eklektik Oturma Odası
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トップライトは天窓とも呼びますが、屋根に開けてある窓のことです。天窓を取り付ける主な目的は、自然の光や風を室内に取り込むことですが、他にも様々なメリットを住まいにもたらしてくれます。今回はトップライトが果たす役割をまとめました。

メリット1: トップライトがもたらす通気性

トップライトを取り付けることでもたらされる大きな1つのメリットが通気性です。換気扇などの機械を使わず自然に通気の効率を良くするためには、風が入る窓と出ていく窓の高さに違いをつけて重力換気を促すことですが、屋根に取り付ける天窓はそのためには最適のアイテムとなります。こちらのUMBRE ARCHITECTSが手掛けた住宅では、階段上部に天窓を取り付けることで、風だけでなく自然光も1階に降り注ぐような工夫、そして様々な方向に開口を開けることで圧迫感のない開放的な住まいとしています。

写真:Akinobu Kawabe

メリット2: 壁面の窓の3倍の採光効果

建築基準法には、天窓は「一般的な壁面の窓に比べ、3倍の採光効果がある」と規定されています。というのも、天窓は朝・夕に関わらず太陽が出ている間はずっと光を取り込めるからです。屋根にあるので方位も関係ありません。逆に、直射日光が入り込み過ぎて、明る過ぎたり室温の上昇が心配になるでしょう。そんな時はこちらのディンプル建築設計事務所が手掛けた住宅のように、トップライトをLow-eガラスとサンシェードで断熱と日射調整をしてみるといいでしょう。

写真:momoko japan

メリット3: 都会でも得られる開放感

建物が密集する地域に住宅がある場合、隣家の壁に接するように住宅が建ち、道路からの視線も気になるため、なかなか壁面の窓を思いっきり大きく開けて開放感のある住まいにすることはなかなか難しいことです。しかし、トップライトを用いることで、外からの視線を気にせず、都会に建つ住宅でも開放感を十分にもたらすことができます。カーテンを閉める必要もなく、いつでも外の様子をうかがえる天窓から、木々の緑や紅葉を眺めながら季節の変化を敏感に感じてみてはいかがでしょうか。

メリット4: 高い防犯性

HOUSE H, TAKr TAKr Modern Oturma Odası

上記のように、住まいに大きなメリットをもたらしてくれるトップライトですが、さらにもう1つの大きな魅力はその高い防犯性です。泥棒は身を隠せない人目の付く場所を嫌うので、目立つ屋根からの侵入は避けます。こちらのMATTCHが手掛けた住宅では、屋根の棟付近にスリット状にトップライトを設けることで室内全体に光が差し込むようにデザインされていますが、防犯面から見ると、外からはトップライトがあるようには見えないことは非常に効果のあるものとなっています。

写真: Nacasa&Partners

デメリット1: 雨漏りの心配

屋根をくりぬいて開口を設けるため、天窓から雨漏りする可能性があります。しかし、これはトップライトを施工する業者の技術によるので、しっかりと信頼のおける施工業者に頼むことでデメリットとなる心配はありません。しかし、そんなデメリットよりも、こちらのトップライトの下にあるダイニングのように、日頃から青空の下での朝食や星空の下での夕食は、他の場所では味わえない格別の食卓となるでしょう。

デメリット2:メンテナンスの難しいトップライト

天窓が勾配屋根と同じように傾斜する場合は、外側の窓ガラスを拭くだけでも危険な作業となるので、メンテナンスをする際は専門の業者に頼むなど、手入れがなかなか簡単ではありません。屋上テラスなどから安全に自分で手入れができるような住まいなら問題ありませんが、そのようにすべての家ができるとは限りません。安全のためにも基本的にはメンテナンスは自分では出来ないものと考えておいてください。

写真:Môst photo

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